音声学セミナー

音声学セミナーについて
音声学会では,音声研究さまざまな分野から講師をお招きし,音声研究の方法や最新のトピックスなどについて半日程度の講義をしていただく「音声学セミナー」を開催しております. 音声学セミナーは音声学会会員に限らず,一般の方も参加できます.
開催情報

音声学セミナー「感情音声セミナー Emotional Speech Seminar」

  • 講師:Donna Erickson先生 (Sophia Soliphic, Haskins Laboratories)
  • 日時:2017年10月14日(土)13:30-17:00 (開場30分前)
  • 会場:慶應義塾大学日吉キャンパス第八校舎812教室
    http://lsdcom.keio.ac.jp/access/index.html
  • 主催:日本音声学会 (音声学普及委員会・企画委員会)
  • 共催:慶應義塾大学,戦略的研究基盤形成支援事業・コミュニケーション行動の生涯発達研究拠点
  • 世話人:皆川泰代(慶應義塾大学)
  • 参加費:学生・会員無料、非会員一般1,000円,非会員学生500円
  • 定員:80名
参加申し込み:以下のフォームよりお申込みください。当日受付も可能です。
https://goo.gl/forms/znFjCUKkxGbiDvBB2
 
本セミナーでは感情の音声についてその音響的特徴,生理学的特徴,知覚特性を含めた基礎的な解説を行ったうえで,演技における感情音声,感情音声の文化差,個人差そして感情音声を使った研究方法など感情音声にまつわる様々なトピックについて幅広くお話します。異なる文化や演技など,様々な場面でどのように感情を声で表現するかを学べる機会にもなりますので,研究者ばかりでなく外国語教師,声優,俳優,歌手の方にも参考になる内容です。多くのみなさまの参加をお待ちします。(講演は基本的に英語で行いますが,質疑は日本語も可能です。)


プログラム(予定)
  • Session 1: 13:30-14:30
    1. Why study emotional speech?
    2. What are some acoustic and articulatory changes?
    3. Brief tutorial of F0, loudness and voice quality.
    4. Why does experiencing emotion result in changes in the voice?
  • 10 min rest
  • Session 2: 14:40-15:30
    5. Some phonetic/perceptual similarities/differences for spontaneous & acted emotions
    6. Acted emotions & cultural differences in perception
    7. Social “emotions”: Social affective expressions
    8. Social affective expressions: Cultural similarities and differences
  • 10 min rest
  • Session 3: 15:40-16:30 9. Social affective expressions and personalities
    10. Some tips on how to study “emotional” speech
    11. Other topics: gender issues, social laugher/spontaneous laughter, etc.
    12. Analysis of voice quality
  • 10 min rest
  • Session 4: 16:40-17:00 questions & free discussion
問い合わせ先:音声学普及委員長

第25回音声学セミナー「やさしい分節ラベリング入門」報告

  • 日時:2017(平成29)年2月19日(日)9:30-16:30
  • テーマ:やさしい分節ラベリング入門
  • 講師:竹内京子(日本福祉教育専門学校・國學院大學)
 当日は2月中旬でまだ寒い日であったが好天に恵まれ,会場は高田馬場から徒歩1分という地の利の良い日本福祉教育専門学校をご厚意で使用させて頂いた。参加者は26名(会員16名、非会員8名)であった。午前中はWaveSurferという音響分析ソフトの使い方の基礎(録音・保存・ファイルの開き方・印刷の方法・分節ラベリング用テンプレート作り)から始まり、波形から周波数、母音の基本周波数の測定、サウンドスペクトログラムからフォルマント周波数の測定 、ピッチ曲線と基本周波数、声帯振動数の関係を概説した。午後は、音声学の復習(母音・破裂音・摩擦音・鼻音・流音などの区別)をしながら、それぞれ音の分節ラベリングを手本としてラベリングを写す練習を行った。次に、参加者が各自のPC上で課題短文のラベリングを実際に行い、その結果の正答を解説し、応用としてエクセルでラベルファイルを開いて各音の長さを測定するというラベルファイルの使い方の説明があった。最後に、復習ともう少し長文のラベリングを行い、さらなる質疑応答をおこなった。参加者は大変熱心で、昼食の時間以外の休憩時間になっても作業に集中して、休憩を取らない方が多く居たほどであった。鹿児島、福岡、広島、関西、名古屋、三重などの遠方からの参加もあった。大量の補助資料をすべて説明することができたのは、周到に用意された講習会であったからといえよう。アンケートによると、概ね好評で、アルバイトの学生のきめ細かい対応に対する感謝や、分節ラベリングをどのように研究に応用できるかについて知りたいとか、今後続編を希望する声が多かった。PCの操作、受付業務など企画委員方の援助も大きかった。

第25回音声学セミナー「やさしい分節ラベリング入門」

日時: 2017年2月19日(日)9:30-16:30
テーマ: やさしい分節ラベリング入門
講師: 竹内京子(日本福祉教育専門学校・國學院大學)
会場: 日本福祉教育専門学校 本校舎6階
東京都新宿区高田馬場2-16-3 (高田馬場駅徒歩1分)
http://www.nippku.ac.jp/access/

(会場への問い合わせはご遠慮下さい。当日も含め、すべての連絡はpsj2016k@yahoo.co.jpへのメールでお願いいたします)
主催: 日本音声学会 企画委員会
参加費: 会員(学生会員も) 2,000円 / 一般 3,000円
定員: 30名
申込方法: メールで下記のアドレスにメールでお申し込みください.
psj2016k@yahoo.co.jp

件名(Subject)に「やさしい分節ラベリング入門参加申込み」とお書きください。 メール本文には以下の項目をお書きください。
  • 氏名(ふりがな):
  • 所属:
  • 音声学会会員・非会員:
  • 学生・一般:
  • 連絡先(自宅・勤務先)
  • 住所:
  • 電話番号:
  • E-mail:
  • 事前連絡用のE-mailアドレス(必ずお書き下さい):
  • 講習会に対するご希望:
準備するもの:
  1. 筆記用具(まずは、手書きでラベルの練習をします。鉛筆またはシャープペンシル、消しゴム、訂正用の赤ペン、定規)
  2. ヘッドセットマイク(マイクとヘッドホンが一体化しているもの)
    下記はヘッドセット・マイクの一例です。
    http://www2.elecom.co.jp/products/HS-HP22SV.html
  3. Windowsのパソコンを使用し、音響分析ソフトはWaveSurfer(フリーソフト)を使います。PCはこちらで用意いたしますが、ご自分のPCを使用なさりたい方はご持参下さい。
概要: 9:30-12:30
  1. WaveSurferという音響分析ソフトの使い方(録音・保存・ファイルの開き方・印刷法)・分節ラベリングのための分析用テンプレート作り
  2. 波形から周波数・母音の基本周波数を調べる
  3. サウンドスペクトログラムからフォルマント周波数を測定
  4. ピッチ曲線と基本周波数、声帯振動数の関係を知る
13:30-16:30
  1. 音声学の復習(母音・破裂音・摩擦音・鼻音・流音などの区別)をしながら、それぞれ音の分節ラベリングの練習
  2. 分節ラベリング(短い文、ちょっと長い文)

第332回研究例会・第24回音声学セミナー

日時 2015年12月12日(土曜)午後
会場 法政大学市ヶ谷キャンパス55年館5階562教室
法政大学市ヶ谷キャンパス58年館5階858教室 ※変更になりました(11/15)
(〒102-8160 東京都千代田区富士見2-17-1)
http://www.hosei.ac.jp/campus/ichigaya/index.html
世話人 田嶋圭一先生(法政大学)
事前登録 事前申し込み不要、参加費無料
問合せ先 企画委員長 kubozono@ninjal.ac.jp
プログラム:

研究例会 (1:00~3:35)

  1. 1:00~1:35
    笠間裕一郞(東京外国語大学大学院)
    「凸聲調と凹聲調」
    Yuichiro Kasama (Graduate student, Tokyo University of Foreign Studies)
    “Convex tone and concave tone”
  2. 1:35~2:10
    邊 姫京(国際教養大学)
    「韓国語平音のVOTはいつからなぜ変わったか」
    Hi-Gyung Byun (Akita International University)
    “When and why did a change in the VOT value of Korean lenis stops start?”

<2:10~2:25 休憩>

  1. 2:25~3:00
    鹿島 央(名古屋大学)、橋本慎吾(岐阜大学)
    「キャリア文中における語の持続時間と呼気流量について
    -日本語母語話者と米語話者の日本語との比較を通して-」

    Tanomu KASHIMA (Nagoya University), Shingo HASHIMOTO (Gifu University)
    “On the duration and airflow of Japanese words in a carrier sentence: A comparison between native speakers of Japanese and American English”
  2. 3:00~3:35
    Nigel WARD (University of Texas at El Paso and Kyoto University)
    “An investigation of non-native prosodic behavior in dialog”

<3:35~3:50 休憩>

音声学セミナー (3:50~5:00)

  • Michael Kenstowicz (MIT)
    “The phonology and phonetics of laryngeal stop contrasts in Assamese”

第23回音声学セミナー「実験音韻論研究の最前線」

日時: 2014年7月24日(木)14:30-17:30
テーマ: 実験音韻論研究の最前線
場所: 国立国語研究所2階講堂または多目的室(東京都立川市緑町10-2) http://www.ninjal.ac.jp/utility/access/
共催: 国立国語研究所
事前登録: 事前申し込み不要、参加無料
問合せ先: 企画委員会 (kubozono@ninjal.ac.jp)
プログラム:
  1. D Robert Ladd (University of Edinburgh)
    “Leaky phonology and the design of language”
  2. Anne Cutler (University of Western Sydney)
    “DADDY, EDDY, NINNY, NANNY and BALDEY: Big Data for speech perception”


※なお、7月25日~27日に同じ会場で「14th Conference on Laboratory Phonology」が開催されます。こちらは5月31日までに事前登録(参加費支払い)が必要です。
http://www.ninjal.ac.jp/labphon14/LabPhon_14/04_registration/

第22回音声学セミナー「プロソディ―研究の最前線」

日時: 2013年12月19日(木)14:30-17:30
テーマ: プロソディ―研究の最前線
場所: 国立国語研究所2階多目的室(東京都立川市緑町10-2) http://www.ninjal.ac.jp/utility/access/
共催: 国立国語研究所
事前登録: 事前申し込み不要、参加無料
問合せ先: 企画委員会 (kubozono@ninjal.ac.jp)
プログラム:
  1. Larry Hyman (University of California, Berkeley)
    “Issues in the Representational Analysis of Syntagmatic Tone Systems”
  2. Carlos Gussenhoven (Radboud University Nijmegen)
    “On Prominence and Stress”

要旨

Larry Hyman (University of California, Berkeley)
“Issues in the Representational Analysis of Syntagmatic Tone Systems”
In this talk I will address some of the difficulties encountered in the interpretation of syntagmatic tone systems—specifically, two-height systems whose sparse tonal contrasts lend themselves to different analyses. The question will be how to determine whether such systems should be analyzed as a binary tonal contrast (H vs. L), as a presence vs. absence of a single tone (e.g. H vs. Ø), as a change in pitch (e.g. a pitch drop from H to L), or as a metrical or foot-based “accent”. I will cite from unrelated languages from different parts of the world including Japanese, Kham (Tibeto-Burman; Nepal), Mee (Papuan; Indonesia), and Lulamogi (Bantu; Uganda). In the course of the discussion I focus on two questions: (i) How does one choose between one vs. another tonal representation of the observed phenomena? (ii) Does it matter? To answer these questions I will suggest that much of the disagreement derives from a confusion between “facts”, “theories”, “implementations”, and “insights” (which I put in quotes for reasons also to be discussed).

Carlos Gussenhoven (Radboud University Nijmegen)
“On Prominence and Stress”
The variation in phonological structures would seem to exceed the variation in phonetic realization, reflecting the fact that humans are more flexible in their brains than in their bodies. That is, languages sound more similar than they really are. With Germanic languages as a point of reference, I will consider four languages where an auditory impression of prominence similar to English word stress reflects quite different representations. Based on published sources (e.g. Peperkamp & Dupoux 2002) as well as my own research, I will illustrate that establishing the phonological reality behind auditory prominence in French, Libyan Berber, Yucatec and Ambonese Malay may require extensive phonetic and behavioral research.

Peperkamp, Sharon & Dupoux, Emmanuel (2002). A typological study of stress ‘deafness’. In: C. Gussenhoven & N. Warner (eds.) Laboratory Phonology 7. Berlin: Mouton de Gruyter, 203-240.

第21回音声学セミナー「科学的研究のための技術」

第21回音声学セミナーを以下のとおり開催します。今回のセミナーでは従来とは趣向を変えて、科学的な研究を実践するにあたっての基礎的ノウハウについて愛知淑徳大学の天野成昭先生に講義していただきます。

日時: 2013年3月23日(土曜日)14:40~16:40
会場: 国立情報学研究所(NII)
東京都千代田区一ツ橋1-2-1 http://www.nii.ac.jp/
講師: 天野成昭氏(愛知淑徳大学人間情報学部 教授)
参加費: 1,000円(含茶菓代)
定員: 50名(先着順)
テーマ: 「科学的研究のための技術」
講義内容: 研究を科学的に進めるためのコツは,研究者が知っておくべき極めて重要な技術である。しかし日本の大学院では,この技術に関するカリキュラムが不十分であり,これを系統的に学習する機会がほとんど無い。また,この技術を明示的に記した良い書籍が存在しないため,独学での修得も困難である。もし,優秀な師匠に巡り会うことができれば,早期にこの技術を修得できる。しかし,そのような幸運な例はまれであり,一般的には,幾多の失敗を重ね,何年もかけてこのコツを会得するしかない。このような状況は,日本における科学的研究の質の低下を招いている可能性が高い。この状況を改善するために,本講義では,駆け出しの若手研究者および師匠に恵まれなかった研究者を対象に,科学的研究の技術を分かりやすく説明する。具体的には,1) 科学の基本的性質と考え方,2) 研究計画のポイント,3) 実験計画のポイント,4) 論文執筆のポイント,5) 研究発表のポイント等について説明し,受講者が研究を科学的に進めるための基礎技術を修得すること目指す。本講義には事前知識を必要としない。ただし以下の参考書を読んでおくことが望ましい。
(参考書: 「心理学研究法 心を見つめる科学のまなざし」高野・岡,有斐閣,2004.)

聴講希望者は2013年3月15日までに psj.planning@gmail.com 宛に以下の内容を4行に改行して記入したメールを送ってください。メールの件名(Subject)は「第21回音声学セミナー参加申込」としてください。

【本文の記入事項】
氏名と読み
所属・職名または大学・学部・学年・専攻
連絡先(メールアドレスと電話番号)
会員・非会員の別


【記入例】
山田太郎 やまだたろう
○×大学大学院 言語学専攻
tyama@marubats.ac.jp 090-540-0000
会員

  • 電話番号はメールで連絡がつかない場合の緊急連絡用ですので、日常お使いのものを記入してください。
  • 参加希望者は必ず個人としてお申込みください。「他○名」のような申込みは代表者を含めて受けつけません
  • 申込メールのヘッダーに指定されている返信用アドレス(return to)に確認のメールを返信しますので、長期間返信メールが届かない場合は企画委員長 kikuo@ninjal.ac.jp までお問い合わせ下さい。

第20回音声学セミナー 「(音声)言語進化学への招待:その方法と最新の知見」

日時: 2011年12月3日(土)13時~17時
テーマ: (音声)言語進化学への招待:その方法と最新の知見
講師: 田中伸一(東京大学准教授)
岡ノ谷一夫(東京大学教授)
池内正幸(津田塾大学教授)
長谷川眞理子(総合研究大学院大学教授)
内容:  「言語の起源と進化」という問題は,真新しいテーマではない。しかし,何百万年もの時代を経た過去事象ゆえの実証性の難しさ,人間の膨大な認知能力を介した複合事象ゆえの学際的連携の難しさなどがあり,一筋縄ではいかない難問であると認識されてきた。科学的アプローチの難しさだけでなく宗教的なタブーも加わり,まさに「触らぬ神に祟りなし」で,手つかずの歴史を免れなかったのである。ならば,なぜいま,「(音声)言語の進化学」を問うのか。
1つの理由として,ここ数十年における言語研究や言語理論の成熟や,現代統合進化論の進展により,そろそろ機が熟してきたという共通理解が芽生えてきたことがある。特にこの10年には「生物言語学」「進化言語学」という分野が確立されつつあり,この分野に特化した学会設立・学術誌刊行があったほか,シンポジウムや雑誌特集や単行本も目覚ましい勢いで見られる。この3月には,国際学会(Evolang 9)が京都にて開催される運びともなった。しかし,難問であることには変わりない。
そこで,このセミナーでは(音声)言語に関心のある研究者や学生を対象として,4人の講師にそれぞれの立場から,このテーマについての背景と最新の研究成果をわかりやすく講じてもらう。いきなり専門研究に分け入ってゆくのではなく,このテーマへの取っ掛かりとして,いわば橋渡しの役割を果たすことを目的とする。講師の背景は言語学・神経科学・認知科学・動物行動学・進化学などと多様であるが,大きく分ければ「現代言語学から見た人間言語の起源や進化」と「現代統合進化論から見たヒト言語の特徴と位置づけ」という2つの観点から,テーマを追うことになると思われる。セミナー全体としては,1)どのようなアプローチで何がわかってきたのか,2)どのような問題が立ちはだかり,何が未解決のままなのか,3)今後の展望として何が期待できるのか,などを問いつつ浮き彫りにしてゆきたい。(以下に講演要旨が掲載されています。)
会場: 東京大学駒場Iキャンパス
21 KOMCEE (21 Komaba Center for Educational Excellence)*
地下1階レクチャーホール
*駒場東大前駅の東口を出て,正門から奥へ進んで右方向(北北東)に位置する,新しい5階建ての建物です。以下をご覧ください。
   http://www.c.u-tokyo.ac.jp/access/
   http://www.komcee.c.u-tokyo.ac.jp/access
参加費: 1,500円
定員: 120名
申込締切: 2011年11月25日(金)
※ただし定員に達し次第、申込を打ち切りますのでご了承ください。
事前申込み方法: メールで psj.planning@gmail.com にお申し込みください。
件名(Subject)に「第20回音声学セミナー参加申込」と記入し、メール本文に以下の項目を4行に改行して記入してください。 メール本文には以下の項目をお書きください。
  1. 氏名とよみ (例:山田太郎 やまだたろう)
  2. 所属・職名または大学・学部・学年・専攻
  3. 連絡先(メールアドレスと電話番号)
  4. 会員・非会員の別
参加希望者は必ず個人としてお申込みください。「他○名」のような申込みは代表者を含めて受けつけません。申込メールのヘッダーに指定されている返信用アドレス(return to)に確認のメールを返信しますので、1週間以上返信メールが届かない場合は企画委員長 kikuo@ninjal.ac.jp までお問い合わせ下さい。いただいた氏名・所属の情報は音声学セミナーの運営のためにだけ利用するものです。

講演要旨

「最適性理論から見た言語の発生・適応」
田中伸一(東京大学准教授)
本発表では,言語の起源や進化について異種業種間で持ち上がるさまざまな論点を紹介しながら,特に言語の最基層を構成する音韻について,1)何が問題となるのか,1)どのような適応・発生の原則があるのか,2)系統発生と個体発生との間にどのような関係があるのか,をテーマとして扱う。その際,生物進化と比較しながら,言語進化を説明するモデルとして,認知科学を起源とする最適性理論が有効である根拠を紹介し,音韻論の他のモデルより優れた点を立証する。

「音列と文脈の相互分節化にもとづく言語起源」
岡ノ谷一夫(東京大学教授)
言語は人間に特有な機能であることには異論はないが,言語を生物学的に扱おうとすると,動物と人間に共通するいくつかの形質の相互作用から言語が発現したと仮定する必要がある。新たな発声パタンを学習する機能,連続音声を分節化して学習する機能,行動文脈を分節化する機能が,言語の発生にとって基盤となる機能であると考え,行動文脈と音列が相互に分節化されることが言語の起源であるとの仮説を紹介する。

「現代進化生成言語学の最近の学際的トピックス」
池内正幸(津田塾大学教授)
本発表では,まず,進化論,二段階進化仮説などの必要な基本的(前提)事項の導入を行う。その後、Hauser et al. (2002)以降話題となっている(FLNの)回帰の問題を取り上げる。学際的な事柄にも言及しながら,最近の議論を考慮しつつ,一定の方向性を探る。次に,最近の考古学的証拠が,ヒトのことばの起源・進化仮説にどのように直接的に関わるかについて,具体的事実を挙げながら検討し,新しい帰結について考察する。

「言語を可能にしたヒトの進化」
長谷川眞理子(総合研究大学院大学教授)
言語能力は,ヒトであれば誰もが備えている生物学的機能であり,私たちにもっとも近縁な動物であるチンパンジーにはない。しかし,言語は複雑なシステムであり,言語を話して理解することには多くの異なる能力がかかわっている。どのような遺伝子の変化が言語能力の獲得に寄与したかは,一見,言語とは関係のないように見えるものかもしれない。さらに,言語を可能にした進化プロセスを知るには,そのような遺伝子上の変化が適応的に有利となる状況は,ヒトの進化の中でいつ,どのようにして起きたのかも考慮せねばならない。

第19回音声学セミナー

※本年2月に中止となった第19回音声学セミナーを以下のとおり開催します。

日時: 2011年10月22日(土曜)13:00~17:00
テーマ: 乳児音声発達研究入門
講師: 馬塚れい子先生
http://www.brain.riken.jp/jp/r_mazuka.html
内容: 乳児は生後一年ほどの間に、母語の音韻体系について多くのことを学びます。乳児がどのようにして母語の音韻体系を学んでいくかは、発達心理学や脳科学に限らず音声学や音韻論の視点からも興味深い研究ですが、乳児を対象とした実験的な研究は日本では数が少なく、実際にどのような手法で研究が行われているかを学ぶ機会は多くありません。本セミナーでは、理研脳科学センター、言語発達研究チームにおいて実際に行われている研究を例にとって乳児の音声発達を研究する手法を紹介します。最初に、過去30年の欧米の言語を学ぶ乳児を対象とした研究から分かってきたことをまとめて紹介します。次に、乳児音声発達を研究する以下の3種類の手法について紹介します。1)乳児の言語獲得の入力となる、対乳児音声発話の特性の解析、2)様々な音声の弁別や選好を調べる行動実験手法、3)音声を聞いた時の脳の活動を調べる、脳波、近赤外線分光法、fMRIを使った研究手法。最後に、これらの手法によって得られた日本語のデータが、乳児の音声発達理解にどのように貢献できるかについて議論します。
会場: 理化学研究所(埼玉県和光市)総合支援施設2F大会議室
http://www.riken.go.jp/r-world/riken/campus/wako/index.html
参加費: 1,000円
定員: 100名
申込締切: 2011年10月12日(水曜)
※ ただし定員に達し次第、申込を打ち切りますのでご了承ください。
事前申込み方法: メールで psj.planning@gmail.com にお申し込みください。
件名(Subject)に「音声学セミナー参加申込み」とお書きください。
メール本文には以下の項目をお書きください。
  1. 氏名(ふりがな)
  2. 所属・職名または大学・学部・学年・専攻
  3. 連絡先(電話番号,Faxなど)
参加希望者は必ず個人としてお申込みください。「他○名」のような申し込みは代表者を含めて受けつけません。 申込メールに指定されている返信用アドレス(return to)に確認のメールを返信します。申込み後1週間以上返信メールが届かない場合は企画委員長 kikuo@ninjal.ac.jp までお問い合わせ下さい。
また、氏名・所属の情報は、セキュリティ手続き簡素化のために理化学研究所のセキュリティ関係者に事前に提出する予定ですので、ご承知おきください。

緊急連絡:第19回音声学セミナー中止のお知らせ

第19回音声学セミナーは今週末19日に開催を予定しておりましたが、本日、講師がインフルエンザに罹患したとの連絡が入りました。

医師の判断なども参考にして検討した結果、開催を中止せざるをえない状態であると判断いたしました。セミナーを楽しみにしておられた皆さまには大変申し訳ございませんが、何卒ご了承くださいますよう、お願い申しあげます。

なお本件につきましては、他の手段でも連絡する予定です。重複して連絡を受けとられる方が多くなると思いますが、あわせてご了承ください。

前川喜久雄(日本音声学会企画委員長)